
こんにちは。マイルーティーン公認管理栄養士、サポートアスリートの加藤潤也です。管理栄養士として働きつつ、日々マイルーティーンのサポートを受けながら、ボディメイクに励んでいます。
11月に入り、寒さも一層増してきました。ですが、その寒さに負けないよう、日々トレーニングに励んでいます!トレーニングによって筋肉量が増えると、代謝が上がり、体温を維持する力も上がります。すなわち、トレーニングによって筋肉量が増えることは、寒さ対策にも繋がるのです。年末に向けて脂肪を蓄えている場合ではありません。筋肉のダウンジャケットを身にまとうべく、レッツ・トレーニング!

トレーニーの方は、年内でボディメイクの大会等も落ち着き、オフに入ったり、来年の目標に向けて、少しずつ準備をする方など多いと思います。また、そうでない方も忘年会、クリスマス、お正月休みなど、徐々にオフモードに入る方が多いのではないでしょうか。そんな時だからこそ、食べ過ぎたり、ダラダラしすぎたりしないよう、しっかり計画を立てる必要があります。体は食べたものから出来ています。また、1日や3日程度では、体は作られません。毎日の積み重ねで、理想の体が作られます。休息は大事ですが、準備を早くしておいて損はありません。来年の目標を決めると共に、増量期・減量期それぞれの食事とトレーニング方法について理解しておきましょう。
まず増量期と減量期でそれぞれ食事内容を分ける理由ですが、その方が効率的に筋肥大を狙えるからです。筋肥大をさせながら、脂肪を減らせていけたら一番理想ですが、それは難しいです。増量か減量か、どちらかはっきりさせ、片方にアプローチした食事や運動の方が効率よく行えます。
増量期の食事とトレーニング強度について
増量にもいくつか方法があります。食事の内容は考えず、とにかく高カロリーな物を摂取するダーティーバルク。ジャンクフードなどは極力控え、自然な食材等で食事量を増やしていくクリーンバルク。クリーンバルクを基本として、厳密なカロリー調整を行うリーンバルク。ダーティーバルクは筋肥大がしやすく、好きなものを食べられます。厳密なカロリー計算も行わないため、ストレスが少なく出来ますが、脂肪もつきやすく、結果減量が難しくなったり、不健康になりやすいです。クリーンバルクは脂質や食材の制限がありますが、脂肪はつきにくいためオススメです。クリーンバルクも厳密なカロリー計算は行いませんが、目安があった方が分かりやすいため、今回はリーンバルクを軸に増量について説明をしていきます。
増量期で大事なのは、しっかりとエネルギーを確保する事です。摂取カロリーが消費カロリーを上回る事で、増量につながります。ただ、運動もせず摂取カロリーを増やしても、太るだけの増量で、筋肥大は望めないので、筋トレをする事が前提になります。トレーニングをした上で、しっかりとカロリーを摂りましょう。
摂取カロリーの目安としては、通常のカロリーに+500〜1000kcalです。成人男性の摂取カロリーの平均が2500kcalなので、3000〜3500kcalとなります。ただ体型や目標によって数値は大きく変わってきます。トップボディビルダーともなると、3500kcalで減量する方もいます。増量期間としては3ヶ月くらいが目安。増量ペースは1ヶ月に体重の3%くらいであれば、負担も少なく増量できると言われています。本格的に体を大きくしたい方は半年くらいかけ、増量ペースの%を大きく引き上げて行っています。食事内容としては、炭水化物とタンパク質をしっかりと摂取する事です。国際オリンピック委員会のスポーツ栄養コンセンサスでは、筋肉をつけるために適切なエネルギー量を摂取する必要があり、そのために炭水化物やタンパク質を豊富に含む食品を摂取することを推奨しています。特に、運動前の炭水化物、運動後のタンパク質と炭水化物は、忘れずにしっかりと補給していきたいです。増量期でも、タンパク質の補給としてプロテインはとても有効なため、マイルーティーンのプロテインを取り入れてみてください。増量期のPFCには様々な考え方がありますが、P(タンパク質)は体重×2〜2.5g、脂質は目標摂取カロリーの20%程度、炭水化物は総摂取カロリーから、タンパク質と脂質を引いた割合がオススメです。目標摂取カロリー3500kcalで、体重60kgの人の場合、タンパク質150g、脂質78g、炭水化物550gとなります。増量期の場合、1日3食だと、1回の食事量がかなり増えるため、補食を取り入れ、1日5回〜6回に分けて摂取することをオススメします。食事量を分散するだけでなく、効率的な栄養摂取、空腹による筋分解も防ぐ事も出来ます。1日で考えると、朝7時に朝食、10時に補食、13時に昼食、16時に補食、19時に夕食、22時に夜食となります。
増量期にオススメの食材として、牛、豚、鶏肉、青魚、鮭、大豆類、パスタ、そば、卵、チーズ、ジャガイモ、かぼちゃ、さつまいも、ブロッコリー、アボカド、アスパラ、バナナ、和菓子、プロテインなどです。 ここではオススメメニューとして、牛肉と小松菜のすき焼き風をご紹介します。

牛肉と小松菜のすき焼き風【材料1人分】
・牛肉150g
・小松菜100g
・焼き豆腐100g
・卵1個
・すき焼きのたれ30ml
・水適量
・エネルギー465kcal
・タンパク質45.7g
・脂質27.4g
・炭水化物15.5g
・塩分3.2g
【作り方とポイント】
フライパンで牛肉から炒めていき、小松菜、豆腐を入れ、小松菜がしんなりしてきたらすき焼きのたれ、水を入れ、最後に卵を投入し、蓋をして煮たら完成です。おかずとしても良いですが、丼として、ご飯300〜350gを摂取すると、バルクアップ飯として最適です。また、1日に必要なビタミン、カルシウム、鉄分、全て1/3以上摂取できる栄養満点メニューです。
増量期のトレーニング方法としては、筋肥大を狙いたいので、1セット5〜10回で限界が来る重さに設定し、3〜5セット。筋肉量が多い下半身、背中、胸を中心に行うと良いでしょう。ベンチプレス、デッドリフト、スクワットのビッグ3や、ダンベルフライ、ダンベルプレス、チンニング(加重)、ベントオーバーローイング、レッグプレスなどがオススメです。

減量期の食事について
減量期において大切なのは、できる限り、増量期で増やした筋肉量を維持しつつ、脂肪を落としていく事です。そして、消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があり、増量期とは逆になります。急いで体重を落とそうとすると筋肉も落ちてしまうため、増量期の2倍かけてゆっくり減量すると良いと言われています。増量期間が3ヶ月であれば、減量期間は半年となるので、1年単位で計画が必要になります。ただコンテストに出場される方は、コンテストの開催時期に合わせて、プチ増量、プチ減量するなど、人によって期間は様々です。減量期は−500g/週、1ヶ月で2kg程度であれば、ある程度筋肉量を保ちつつ脂肪を落とせると言われています。脂肪1kg落とすのに7200kcal必要なため、1ヶ月で2kg落とすには、1日あたり−500kcalとなります。目的や期間に応じて調整していきましょう。
減量期は普段通りのトレーニングを行いつつ、食事の量を減らす事で脂肪を落としていきます。減量中はパワーが少し落ちやすいですが、そこで強度を落としてしまうと筋肉の発達にも影響が出るため、なるべくトレーニング強度は落とさないようにします。ただ怪我のリスクは避けたいため、重量を減らす代わりに、セット数を増やすなどして、工夫しましょう。 食事内容として、炭水化物は玄米やオートミール、さつまいもなど、白米やうどんに比べてGI値が低いものを選択し、タンパク質は高タンパクで脂質が低い、牛や豚のヒレやモモ肉、皮なしの鶏肉、マグロ赤身、大豆類、イカ・タコ・エビ、低脂肪牛乳、カッテージチーズなどを選びます。ビタミン・ミネラルの摂取は、体を整え、筋肉の回復や成長を助けてくれるため、野菜、きのこ、海藻類は積極的に摂取します。また、油に関しては、体に良いとされるオリーブ油、えごま油、亜麻仁油、MCTオイルを選びましょう。 ここでオススメメニューとして、高タンパクなネバネバ冷奴をご紹介します。

高タンパクなネバネバ冷奴【材料1人分】
・豆腐150g
・ツナ缶(ノンオイルタイプ)半分
・オクラ3本
・キムチ40g
・納豆1パック
・めんつゆ(3倍濃縮タイプ)小さじ1
・エネルギー248kcal
・タンパク質25.9g
・脂質12g
・炭水化物12g
・塩分2.1g
【作り方とポイント】
作り方としては、オクラを茹でて小口切りにし、ツナ・納豆・キムチと混ぜて豆腐に乗せるだけです。良質なタンパク質が摂取でき、発酵食品で腸内環境を整える事が出来る、栄養満点で簡単な一品です。
減量中は、カロリー制限を行う中で筋肉量を維持する必要がるため、タンパク質の量は体重×2.5〜3g目安にします。タンパク質の割合を増やした分、炭水化物の割合も減らします。体重60kgで摂取カロリーが2500kcalの場合、タンパク質180g、脂質56g、炭水化物319gとなります。
いかがでしたでしょうか?これで増量と減量はバッチリですね。ぜひ、来年の体づくり計画を立て、理想のボディを手に入れるため、今から動いていきましょう。増量中でも、減量中でも、マイルーティーンのプロテインやサプリメントは皆さんをサポートします。